ホ−ム>>今月のおすすめCD更新日2013/2/5


⇒2000〜2002年分
今月のおすすめCD
2013年2月
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Live in the Fiddler's House

演奏 イツアーク・パールマン

ジャンル・・・クレズマー

Angel 724355620927

録音・・・・1996年

ずっと探していて、やっと中古ショップで見つけたCD。
イツアーク・パールマンは上手すぎるクラシックのバイオリニスト。クラシックでは聴く気がしないが、ユダヤ人の彼が有名なクレズマーバンドと共演している、このアルバムは生き生きしていて素晴らしい。
当たり前のことながら、彼がすごくうまいのがわかる。しかし、何よりも楽しんでいるのがわかる。
2009年3月
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Live at the Nelson Mandela Theatre

演奏 ソウェト・ゴスペル・クワイアー

ジャンル・・・ゴスペル

Shanachie Sh-66042

録音・・・・2008年
昨年秋、南アフリカに行ったので、少し南アの状況もわかり、関心を持ち出した。
音楽は、ストリートミュージシャンのCDを2枚買ったが、今ひとつだった。
そしたら、テレビでメメザ・アフリカという合唱グループのことを知ったが、CDが手に入らない。
兄貴分のソウェト・ゴスペル・クワイアーの多分、4枚目のCDを見つけたので買った。

英語の歌詞は少ないが、マーリーの「One Love」や「アメージング・グレースに混じって、ディランの「I'll」remember you」という知らない曲が入っていた。
いい曲だと思って、ユーチューブで探したら、最近のディランの映像を見つけた。
→youtube
ところで、この曲がなぜこのCDには行っているのだろう?
2008年12月
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Viva La Vida

演奏 コールドプレー

ジャンル・・・ロック

Parlaphone

録音・・・・2008年
今年の4月、「今年アルバム発売予定で、世界的ヒット間違いないらしい。」と書いて、その通りになったコールドプレーの「Viva La Vida」で今年を締めくくろう。(もっとも、スマップと一緒に日本のTVに出るとは予想しなかったが。)

改めて聴いてみて思うのは、聴きやすく好いサウンドであること。歌詞は社会派的で難しいこと。そして、映像の方が素敵なこと。だから、youtubeで聴くようにしてください。

このアルバムの中で、一番紹介したいのは”Violet Hill”。歌詞が好いが、歌詞の再現が間違っているし、ネットで出回っている訳もお粗末なものが多い。
アメリカに従って戦争に行かされるイギリスの若者を歌った歌だと思う。コールドプレーがネット用に作った(=本音を表している)このビデオが、全てを語っている。
→youtube
2008年9月
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天(tin)

演奏 下地 勇

ジャンル・・・沖縄音楽

nada TEI-1

録音・・・・2002年
昨年、大阪ドームで毎年やっている沖縄音楽フェスティバルに初めて行った。規模が大き過ぎる以外は、素晴らしい体験だった。
登場した多くのミュージシャンの中で、圧倒的な印象を受けたのが、この下地 勇だった。沖縄の人は伝統音楽であれ、新しい音楽であれ、上手い人が多いが、下地 勇は強烈だった。

日本語を使わず、宮古方言で歌う歌手がいることは知っていたが、聴いたことはなかった。早速買った第一弾のCDがこれ。
この不思議な感覚の音楽は是非とも一度聴いてみる値打ちがあると思う。
2008年7月
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オモナ

演奏 チャン ユン ジョン

ジャンル・・・トロット

SONY CLK-9257

録音・・・・2004年
韓国の演歌は日本文化排斥の中、トロットと呼ばれてきた。
大歌手も多いらしいが、これは生野のコリアタウンで、「今流行っているトロットを」と尋ねて買ったもの。

新しいタイプの、若者受けを狙ったアルバムらしいが、日本の演歌との共通性はずいぶん感じられる。伴奏の編曲に、日本の影響が強いように感じる。

韓日文化というか、日本と韓国の人間の共通性を文句なく感じられる好例なのに、両国で演歌の同根性を素直に認めようとしない所に、事態の深さがある。

2008年6月
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古賀政男 作品集2

演奏 藍川 由美

ジャンル・・・演歌

カメラータ・トウキョウ CNMCD-28011

録音・・・・2003年
古賀政男の演歌をクラシック歌手が歌い、ウィーンで録音した珍しいCD。

楽器伴奏はシュランメル・アンサンブル。古賀が戦前出版したオリジナルの楽譜による楽器編成。

今年3月の韓国への旅から、日本の演歌と韓国の関係に興味を持っているうちに出会ったCD。古賀が演歌を作曲し始めたのは、韓国のインチョンにすんでいる頃だった。
演歌の日韓源流の話とは別に、古賀のクラシック、と言うか音楽の源泉を知ることができる貴重なCD。
演奏は抵抗なく入ってくる。

2008年5月
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ディスコ・パルチザーニ

演奏 シャンテル

ジャンル・・・バルカン・ビート



録音・・・・2007年
2007年英国への旅で、KLMに乗った。飛行機では、音楽を聴いたり、映画を見たりあまりしないが、KLMの提供する番組の質の良さには驚いた。
紹介されたワールド・ミュージックの中では、シャンテルと言う人の音楽が圧倒的に良かった。それから1年足らずでもう、国内盤が発売された。

「世界を征するバルカンビーツの始皇帝シャンテルの大傑作」

ドイツ人で、このジャンルの仕掛け人らしい。詳しいことは分からないが、ジプシー、ユダヤ音楽などの東欧系の音楽をミックスしたパワーフルな音楽だ。
2008年4月
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X&Y

演奏 コールドプレイ

ジャンル・・・ロック音楽



録音・・・・2006年
新しく知った、イギリスのロックグループ。伝統的なブリティッシュ・ロックで抵抗なく聴けた。
このアルバムの4曲目の「FIX YOU」は、映像も素敵で、良い曲だと思う。(ユーチューブで聴ける

どんな人たちか調べてみたら、なかなか面白い。21世紀最大のロックグループといわれるが、まだ3枚しかアルバムを出していず、企業とのタイアップは拒否。OXFAMの広告塔で、フェアトレードの賛同者。
今年アルバム発売予定で、世界的ヒット間違いないらしい。現在進行形で語れるグループに出会えて、うれしい。
2006年4月
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Sharon Shannon

演奏 シャロン シャノン

ジャンル・・・アイルランド音楽

PCD-3189

録音・・・・1991年

久しぶりにアイルランド音楽、それも、楽器だけのシンプルで、素朴なもの。
演奏は、多分今やアイルランドのトップスター、すごい人気らしい、アコーディオンのシャロン・シャノンのデビュー盤。

話は飛ぶが、シニード・オコナーの2002年ライブのDVDを偶然見つけて、見てみたらなかなか良かった。そのバックで、シャノンが存在感たっぷりに弾いていたのが印象に残った。このCDから10年後の姿で、ビッグになっても、後で伴奏に徹している。

「アイルランド随一の斬新なテクニック」と紹介されているが、その点はあまりわからない。しかし、U2、ウォーターボイズ、といったロックグループのメンバーが加わって、伝統的な音楽をやって、みんなで、新しい才能を送り出そうという、雰囲気が伝わってくるのがよい。
2006年3月
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マンフンゲトゥンゲ

演奏 トーマス・マプフーモ

ジャンル・・・ジンバブウェ音楽

RICE AMR-801

録音・・・・2000年

去年、ジンバブウェの歴史の本を訳して、今年1月、著者の講演会をやった。→本の紹介ページその縁で、ジンバブウェの「カリスマ」の音楽を聴いてみた。

マプフーモは30年にわたりアフリカ音楽のトップにいる音楽家。「チムレンガ・マン」と呼ばれる。チムレンガ=闘争で、白人支配に立ち上がった、2回の歴史的闘い。表紙の写真は、最初のチムレンガ、1896年の闘士達の写真。

今はアメリカに住んで、ここまで言うか、と言うほどジンバブウェの現政権を批判する。確かに、「ストイックな雰囲気が漂う」その音楽は一聴すると、単純に聞こえる。
この新しいCDでも英語は1曲で、後はシォナ語の歌詞。70年代後半の独立運動=第2次チムレンガでは、マプフーモの過激な歌詞は英語でなくシォナ語だったため、支配者にはわからず、拡がったという。

このCDも国内では放送禁止になったらしい。変わったタイトルは、シォナ語で故郷を想い、腹が痛むことを表す語だという。
2005年12月
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マジック・タッチ

演奏 ヌスラット・ファテ・アリ・ハーン

ジャンル・・・カッワーリ音楽

PVINE PCD-4145

録音・・・・1991年

7月に紹介した、パキスタンのファテ・アリ・ハーンの2枚目。(40代で死んでしまったのに、CDは150枚あるというからすごい。)
今度は、伝統的なスーフイ音楽ではなく、新しい音楽とのフュージョン・ミックス版。

このCDは、インド生まれ、イギリス育ちのバリー・サグーがプロデゥースしたもので、ファテ・アリ・ハーンが生み出した、東洋と西洋の出会いの典型的なものらしい。バリー・サグーは「バングラビート」の旗手で、最近では、映画「ベッカムに恋して」の音楽を作ったらしい。

これはともかく、楽しめる音楽となっている。サウンドは新しいが、ファテ・アリ・ハーンの歌はスーフイ音楽の場合と変わらない(ように聞
2005年11月
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黒声(クルグイ)

演奏 里 国隆

ジャンル・・・沖縄音楽

オフノート ON-40

録音・・・・1970年代

こういう人がいたことは知らなかった。
1985年に亡くなった奄美生まれの、盲目の放浪芸人「乞食の国隆」。
死の3年前、那覇の平和通りの路上で録音された「路傍の芸」を聞いて、奇跡のような録音が遺されていることに驚いた。

彼が弾いた竪琴は手作りで、弦は番線をペンチで調弦した。その様子が録音されている。(弦が切れて転がった駒を聴衆に探してもらっている。)

しかし、竪琴より、このCDで弾いているサンシンの方が、力強く、いい。中国の阿炳を想い出さずにいられない。
このCDには、竪琴を弾き、歌う国隆の映像もついている。
「里国隆はインスタントラーメンではありません。昔の本物の里国隆であります。自分の耳で足りないときは、隣近所の耳を借りて聴いてください。」
2005年10月
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le world

演奏 シェイハ リミッティ

ジャンル・・・ライ音楽

SUAVE 6942008

録音・・・・年

アルジェリアのライ音楽の「生みの親」リミッティのCD。80歳を越してまだ現役で歌っているというからすごい。2004年には、日本で公演をしている。→東京のリミッティ
ライ音楽のゴッドマザーで、永年フランスに住み、新しい音に合わせた演奏もすると言うから、8月に紹介した朝崎郁恵と似通っている。

女性とは思えないようなリミッティの図太い声に、ドラムと素朴な笛、ガスバの音、そして、たまに、けたたましい叫び声が入る。歌詞が分からないのが、ともかく困るが、こうしたライの方が、ハレドの新しいライより聞く気がしてくる。
どんな音か、一部は聴ける。
2005年9月
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風狂歌人

演奏 嘉手苅林昌

ジャンル・・・沖縄音楽

VICG-60265

録音・・・・年

「飄々としてうたい来り、うたい去る」(ビクターレコードのちらし)
この人の唄は一度聞いたことがあるが、あまりに飄々としていて・・・・今回は何とも言えない味わいに参ってしまった。1999年の死の直後に出たこのCDはベスト集なので入門編としていいのだろう。

彼の生前の姿。コザ市の「商店街の大売り出しのときに朝からエライおっさんが三味線弾いているんです。お酒を前にして、たまに弁当の差し入れがあったり天ぷらの差し入れがあったり。商店街が開くのが朝の九時くらいで、閉めるのが夜の八時か九時くらいです。その間ずっと一人で三味線を弾いている。」(備瀬善勝さんの思い出「音の力 沖縄」インパクト出版)

1曲だけ紹介すると、「国頭ジントーヨー」。山里ユキとの「コンビ唄」。1965年の演奏。これほど戦争をたんたんと、正面から取りあげた音楽は他に知らない。
2005年8月
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おぼくり

演奏 朝崎 郁恵

ジャンル・・・島唄

TOCT-25659

録音・・・・2004年

すごい人がいるもんだと、思い知らされたのが、朝崎 郁恵。前作の「うたばうたゆん」を聞いて、あ これはすごい と思った。

70歳になって、奄美の島唄の第一人者で、永年東京で暮らして、伴奏はピアノというのだから、すべてがけた外れ。

この最新作の方が、いろんな伴奏、いろんな曲があって、バラエティーに富んでいる。
ともかく聴いてみてください、としか言いようがない。

2005年7月
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RAPTURE(恍惚)

演奏 ヌスラット・ファテ・アリ・ハーン

ジャンル・・・カッワーリ音楽

NSCD013

録音・・・・年

「彼はパキスタンのボブ・マーリーだった。東洋のエルビスだった。・・・・ハーンは東洋の詩的音楽と西洋のそれをミックスして、音楽シーンに大きな衝撃を与えた。」

ハーンを紹介するパキスタンのサイトの文。ワールドミュージックの本には、典型としてあげられるハーン。西洋とそれ以外、古い音楽と新しい音楽の「出会い」を特徴とするワールドミュージックの象徴となっているらしい。

バルセロナの店に10枚以上揃えていたので、1枚買ったのがこのCD。(写真は違う) 西洋音楽とのミックスは1曲だけのようだが、文句なく楽しめる。
ハーンの歌声、手拍子、ドラムが中心で、インドのシャンカールの音楽に雰囲気は似ているが、こちらの方が、素朴でパワーがある。
2005年5月
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イフンケ

演奏 安東ウメ子

ジャンル・・・アイヌ音楽

CKR-0103

録音・・・・2001年

これは、始めて聞くアイヌ音楽。
何か新しいサウンドを期待していたので、単純すぎる、というのが第一印象。ともかく、繰り返しが多くて、「いくら何でも・・・・」と思ってしまう。

ちょっと、変わった風に聞こえたのが、BBCのラジオ番組で、スゴイ、と思ったアフリカ音楽に続けて、このCDの曲が聞こえてきた時。おかしな感覚なのだが、少し良く聞こえたのは間違いない。

今日ネットで調べて、安東さんが去年亡くなってしまったことを知った。
このCDにも出ている、樺太アイヌの弦楽器トンコリ奏者のオキさんに、今後は期待するしかないのか。
2005年4月
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rai

演奏 多数

ジャンル・・・ライ

MANTCD011

録音・・・・年

これも、1月盤同様、ライ音楽を紹介するコンピレーション盤。
シェブ ハレドから始まって、新しいスタイルの「ワールドミュージック」としてのライを紹介して、最後にCheikha Remittiらの古いスタイルを取り上げているのも変わらない。

このCDは先月、ロンドンに行って、HMVの店で買った。ロンドンならライ音楽が手に入るだろうと思って行ったら、図星だった。その中で、これをまず選んだのは、このCD は本で読んで知っていたからである。
「ポストコロニアリズム」(R.Young  Oxford 日本版は岩波から出た)の第4章で紹介されている。そこでは、カバーを写真で載せ、「ライ音楽の重要な要素を伝えている」としている。

ところが、実際のCDの写真は1箇所、本にのっている写真と違う。右下にあったイスラム教の祈りの言葉(アラビア文字)が消されている。全体の写真を象徴する、と説明された文字が消されたのは何故か?ライ音楽を認めない現在のイスラム原理主義的なアルジェリア政府の影を感じる。

スリーブノート「ラップ、レゲエ、ライは80年代にわき起こってきたゲットーの音楽である」「女たちが始めた反抗的な北アフリカのゲットー音楽が世界のポップ音楽になるなんて誰が想像し得ただろうか?」「ライ音楽の歌手、プロデューサーには暗殺の影がつきまとう」
2005年3月
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ヴェスパータイン

演奏ビヨーク

ジャンル・・・アイスランド?

STCD 1024

録音・・・・2001年

気になるが聞いてこなかったのが、ビヨーク。ちょっと耳にはしたが、あまり感心せず、そのままに。

それが、声だけのアルバムを作った、というので、「ヨッシャ」と「メダラ」を早速聞いてみた。
ところがこれが、今ひとつ感心しない。期待が大きすぎたのだろう。でも、バックを声だけにする、というのは何も新しいことではない。

とか思っていたら、ビヨークの音楽は「ヴェスパータイン」から変わったと知って、これを聴いてみた。これは、いける。

こちらの伴奏は、ノイズ音とバリ島のガムラン音楽の奇妙なミックス。音楽を説明するのは難しいが、ともかくこれは独特の世界を作っている。
歌詞は英語なのだが、これが何を言っているのかいま一つ分からない。しかし、この人が何か社会とひっかかかっていて、言いたいことがあるのは、伝わってくる。

オコナーを思い出さざるを得ない。少し前に紹介したように、満足してしまったオコナーは去年引退を宣言したらしいから、このビヨークに期待するしかない。
2005年2月
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Kutche

演奏シェブ ハレド

ジャンル・・・ライ(アルジェリア音楽)

STCD 1024

録音・・・・1987年

前回取り上げたアルジェリヤのライ音楽の最大スター、シェブ ハレドのCD.
「ワールドミュージックの数あるアルバムの中でも10本の指に入る名盤」「これを聴かないでワールドミュージックは語れない」と言われて、聴かないわけにいかない・・・・

しかし・・・あまり感心しない。”Cafe Arabia”で紹介された歌手たちのようなシブさがない。
そこで、関心は音楽の中身より、ソトヅラに行く。何でこのアルバムがライをワールドミュージックに押し上げたのか?

このアルバムの特徴は伝統楽器の伴奏に代えて、エレクトロニクス音楽を採用したこと。プロデューサー「インタナショナルに聞いてもらえるものを作る」・・・これはわかりやすい。

もう一つの特徴は、録音に時間と金をかけた「国家的プロジェクト」だったこと。アルジェリア文化庁が制作費の半分を出した。この背後に何があるかは難しそうだ。
ともかく、手軽に録音して、カセットで流通するライから、CD媒体のメジャー音楽に変身したのだ。
2005年1月
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Cafe Arabia

演奏Cheikha Remitti ら

ジャンル・・・ライ(アルジェリア音楽)

METRCD086

録音・・・・年


これは、アルジェリアのポピュラー音楽「ライ」を紹介するしゃれたCD。 モロッコのカサブランカにあるCAFEの主人Faouziさんが、店でかけているライ音楽を紹介していくストーリーになっている。

ライはアルジェリア第二の都市オランで生まれ、今ではフランス、ヨ−ロッパでも親しまれている音楽らしい。 このCDは、そのアルジェリアのライ音楽のゴッドマザーのような、Cheikha Remittiから、最大のスター、Cheb Khaled、さらには、新しい歌手まで、全部で9人(グループ)紹介している。

歌詞が全く分からないのが困るが、音楽は色々なサウンドがあって楽しめる。どんな人たちが、どんな想いで聞いているのか、興味がそそられる音楽だ。

2004年12月
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コンフロンテーション

演奏 ボブ・マーリーとザ ウェイラーズ

ジャンル・・・レゲエ

ISLAND 
録音・・・・1979年
このページでは同じアーチストを連続して取り上げることをしていないが、今年はボブ・マーリーばかり取り上げた。同世代の彼を聞いてこなかった「償い」のような気持ちで、今年の夏から聞いてきた。だから、今年の最後も、マーリーでしめくくろう。

死後の80年に出された最後のCD、「コンフロンテーション」。前作「アップライジング」の最終曲「Redemption Song(贖罪の歌)」で高みに達してしまって、このCDは一種の「清らかさ」(マーリーの公式サイト)を感じる。

1曲選ぶのなら、「Trenchtown」。マーリーの全てを集約したような曲だ。

「俺たちはトレンチタウンからやってきた
ほとんどがトレンチタウンからやってきた
俺たちは音楽で人々を解放する、甘い音楽で。
音楽で人々を解放できるだろうか
音楽で人々を解放できるだろうか
音楽で、音楽よ。」

トレンチタウン=どぶの街は、首都にやってきたマーリーが住み着いた「悪いものしか生み出さない」スラム地域。
2004年11月
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陶隕名師

演奏 趙 良山

ジャンル・・・中国音楽

RCD-02/1116
録音・・・・    年

先月、上海で買った1枚。南京路の大きな店(ちゃんとした店)で1枚10元(130円)で買った。

「中国演奏家系列」という、大家たちの録音を安く売っているシリーズを3枚買った。二胡、琵琶もよかったのだが、このCDが珍しいもの。
陶隕(とうけん)、けんは土偏。土笛で7000年の歴史と書いてある。写真を見ると本当に素朴な土笛で、前に6穴、後ろに3穴(?)あるらしい。

日本でも似た笛が出土するらしいが、現代に受け継がれている陶隕の音は?「幽深、哀婉、綿々不絶」とあるが、なんとなくあたっている。尺八の音に似た、幽玄の響きとちょっと変わった旋律が特徴的だ。

 
2004年10月
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キャッチ ア ファイアー

演奏 ボブ・マーリーとザ ウェイラーズ

ジャンル・・・レゲエ

ISLAND UICY−3179
録音・・・・1972年

このCDは、ボブ・マーリーが自分のレーベル、タフ ゴングを立ち上げ、イギリスのアイランド レコードから出した、初のメジャー盤。
ピーター、バーニーの二人も入って歌っている「本来」のザ ウェイラーズ盤でもある。

 メジャーデヴューをどんな曲で飾るのか? 1曲目の「コンクリート ジャングル」には驚かされる。
 
  「今はもう太陽は僕に差さない
  ・・・・・・
   ここは冷たいコンクリート ジャングル
   生きていくには厳しすぎる」

押さえた、暗い雰囲気にびっくりさせられる。ジャマイカのスラムで育ったマーリーが、現代の都会の孤独を歌う、ミスマッチ。
マーリーの近所の一角が開発でビル街になった体験に基づいているらしい。
マーリーは第3世界初のスーパースターであるばかりでなく、現代社会に生きる人間をとらえたのが納得できる。
 「おれたちをローリングストーンズなんかと一緒にしないでくれ」(B・マーリー)
 (写真はhttp://www.bobmarley.com/photo/から)
 
2004年9月
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サバイバル

演奏 ボブ・マーリー

ジャンル・・・レゲエ

ISLAND UICY−3179
録音・・・・1979年

このCDは、ボブ・マーリーが自分の皮膚ガンを知って、3枚のCDを企画した、その第1弾(2枚目を出して死んでしまう)。この夏、マーリーを聞いてきたが、その中では最も印象に残るCDだ。

「エクソダス」で欧米の音楽市場を制覇したマ−リ−(タイムズ誌は20世紀を代表する1枚のCDに選んでいる)が出したこのCDは、黒人の闘い、アフリカの統一を全面に打ち出す。メジャー仲間入りを拒絶しているのだと思う。

 第5曲目のタイトル曲「サバイバル」がこのCDを象徴している。
 「技術支配のこの非人道的社会の
  我々は生存者、黒人の生存者
  ・・・・・
  おれたちは生き残る、生き残ってみせる
  神の下平等な人間として生き続ける」
  
 アフリカから奴隷船に詰め込まれアメリカに送られた黒人の生き残りと、ガンにかかって治療をしない道を選んだ自分の生き残りをだぶらせて、送りだしたメッセージ。
 
 レゲエでは歌詞が大切だとマーリーは話していた。  
2004年8月
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Rastaman Vibration

演奏 ボブ・マーリー

ジャンル・・・レゲエ

ISLAND PHCR4879
録音・・・・1976年

ジャマイカの下町で育ったB・マーリ−は、エチオピアのハイレセラシエ皇帝がキリストの再来だと信じるラスタファリの信者だった。「ラスタマン」として生き抜いたマーリーが皇帝の死(1975年)を聞いて作ったアルバム。

このCDはラスタに対するストレートな信仰告白だと思う。「ジョニーワズ」「ウォー」「ラットレイス」と、社会、政治をテーマにした曲が並ぶ。
既発表曲のリメイクが多くなっているのは、皇帝の死に合わせた急ごしらえのアルバムという性格を示しているのだろう。しかし、「ウォー」はハイレセラシエ皇帝が行った国連での演説をそのまま歌詞にする試みをしている。文字を読めなかった人が多かった当時のジャマイカで、人々はマ−リ−の歌を通して政治メッセージを受け取っていたという。

このペ−ジでは、音楽が人を動かす力に注目しているが、マーリーを紹介するDVD(「LEGEND」)を見ると、彼が音楽を武器にしてやり抜いた人だと感じる。
これまでは、マーリーという名前と「アイショットザシェリフ」しか知らなかったが、案外古い世代の人間だとわかり親近感が湧いてきた。
2004年7月
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信念と勇気

演奏 シンニード・オコナー

ジャンル・・・ロック

ATLANTIC-7567-83337-2
録音・・・・2000年

アイルランドのダブリンに行ったので、CDを買いこむつもりだった。安くていいものが多く、迷ってしまい、結局、ロック系のオコナ−とU2の2枚になってしまった。(ダブリナ−ズのスペースがエンヤの20倍ほどあったのには、ニヤリとしてしまった。)

2000年8月で紹介したようにオコナ−はやはり気になる人だ。しかし、オコナ−の最新盤(と思う)は堅いタイトルと派手な絵の割には、パワー不足を感じた。と言うよりは、第5曲「父さん、うまくやってるよ」で歌っているように、ダブリンから出てきて自分の大きな夢を実現してしまった満足感を感じてしまう。

しかし、これで終わらないのがオコナー。
「この録音をすべてのラスタファリの人々に捧げる」
??「ラスタファリ」をネットで調べて、驚き。
ラスタファリニズムに対する彼女の思い入れで作ったこのCDの評価は、ボブ・マ−リ−のレゲエを聴いてみてからにします。
 
2004年5月
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ファースト・テン・イヤーズ 1986〜1995

演奏 アルタン

ジャンル・・・ケルト音楽

GLCD−1153
録音・・・・1986〜1995年
 アイルランドのグループで一番好きなのはアルタンだろう。そんなに多くのグループを聞いたわけではないが、数年前に、来日したアルタン、クラナド、チーフタンズ、ドーナル・ラニーを聞きに行った時の感想がそうだった。
 このアルバムは、初期の10年のべストアルバム。本当に素朴なのだが、力強い。
 
 このアルバムは95年に亡くなったフランク・ケネディの追悼盤でもある。彼がリ−ダ−の一人だった10年の活動を締めくくるもので、密度が濃い。後半にケネディのフルート演奏が3曲聴ける。尺八の音のような幽玄の響きに驚かされるとともに、彼の意志が強く今日のアルタンに生き続けているのを感じる。
 (写真左端の男性がケネディ。死の前年1994年)  
2004年4月
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RISE UP!

演奏 クレズマティックス

ジャンル・・・クレズマー

CD PIR1686
録音・・・・2002年
 アメリカのクレズマー音楽の中心グループ・クレズマティックスの最新盤。
 このグループとしては久しぶりの録音は、9・11のショックから「立ち上がる」ことがテーマになっている。「恐怖からの解放」を歌うが、反アラブではなく、「反原理主義」を強調している(I AIN'T AFRAID)のが注目される。(WTOへのプロテストソングも入っているらしいが、どの曲かわからない)
 全曲ネットで聞ける。→こちら
2004年3月
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Bringing it all back home

演奏 多数

ジャンル・・・ケルト音楽

MSIF 8511/12
録音・・・・1990年
 Bob Dylanの、日本語に訳しにくいアルバム名をとったこの2枚組みのCDは、アイリッシュ音楽を紹介するきっかけとなった記念碑的CD。
 BBCが86年に制作した「幻の民 ケルト人」の続編として企画した、TV番組と連動した37曲のアイリッシュ音楽の集大成。ドーナル・ラーニーが企画して、アイルランド、アメリカの新旧のアーチストを集めている。これだけの曲を1年の内に収録するパワーはすごい。同時に、大変しっかりした本『アイリッシュソウルを求めて」(ヌーラ・オコナー 大栄出版)まで出してしまう。
 1曲だけあげるのなら、「キルケリィ」。キルケリィの町から大陸にわたった肉親への32年に及ぶ便りで綴る移民物語。
2004年1月
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KLEZMER 1993

演奏パラドックス トリオ他

ジャンル・・・クレズマー音楽

KFW-123
録音・・・・1993年
 「伝統はロウアーイーストサイドで続く」という副題があるこのCDは、ジャズをとりこんだニューヨークのクレズマー音楽。
ロウアーイーストサイドは19世紀後半、東欧からのユダヤ移民が住み着いた地域で,今は当時の面影が少し残っているだけらしいが、そこで、最も新しいスタイルのクレズマ−音楽をやっていることを伝えたいのだと思う。
 パラドックス トリオの事は平井玄「引き裂かれた声」で紹介されていて、やっと探したCD。しかし、1曲しか入っていないので、ここからダウンロードして聞ける。
2003年11月
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北斗のささやきーカンテレへの誘い

演奏マルッティ・ポケラ他

ジャンル・・・フィンランド音楽

FINLANDIA WPCS-4812
録音・・・・1957〜95年
 テレビで一度見たカンテレというフィンランドの民族楽器を紹介するCDです。
 ツィターに似たこの楽器は、実に心和む、いい音をしています。
 この楽器もほとんど忘れられていたのが、復興し、このCDでも聞けるように、新しい曲も作られるようになって来ているそうです。
 統一に向かいつつ、民族性と伝統にこだわるヨーロッパにこんなところでも出会います。
2003年10月
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最後の作品集

演奏ビオレータ パラ

ジャンル・・・フォルクローレ音楽

OMAGATOKI OMCX-1063
録音・・・・1966年

チリの「新しい音楽」の母で、ビクトル・ハラの先輩の最後の録音。このレコードを発表してすぐ彼女は自殺してしまう。社会主義政権樹立の直前に。
これはやりきれないほど、厳しく、さびしい音楽だと思う。

この曲集の最初の曲「人生よありがとう」が南米を中心にどのように歌い継がれてきたかを追った、NHK制作のドキュメント番組が先日放映された。
 パラの弟、ハラの妻、メルセデス・ソーサが登場する、貴重で、素晴らしい映像だった。 フォルクローレに興味のある人にはお勧めです。(ビデオ収録のコピーありますので、連絡ください。)

2003年9月
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An Introduction to Capercaillie

演奏カパケイリー

ジャンル・・・ケルト音楽

BMG 74321 895792
録音・・・・1990〜94年
今月の旅、ロンドンで買ったCDです。
新しい「移民」の音楽を探そうと思っていたのですが、時間がなく、飛び込んだ"Tower Records”で慌てて買った3枚の1枚です。

カパケイリーは20年の歴史を誇るスコットランドのトップグループ。1998年に発売されたベスト集と半分の曲は同じです。メジャーになってからの曲を集めています。
このグループの売りはなんと言ってもボーカルで唯一の女性、カレン マティソンです。ショーン コネリーが「神ののど」といっているそうですが、やはり、独特な響き、サウンドがあります。
2003年8月
CDの写真
Good As I Been To You

演奏ボブ ディラン

ジャンル・・・フォーク


録音・・・・1992年
一度だけ会って、CDと本を貸したまれびとさんから借りている、ボブ・ディランのCDです。(まれびとさんはディランの紹介から訳詩まで行っています。まれびと Bob Dylan
このCDは60年代のスタイルで歌っているディランです。こんなCDを出していることは知りませんでした。

写真は、「時代は変わる」のレコードジャケットです。66年と印刷されているこのレコードは強烈でした。クラシック少年だったにもかかわらず、この世界には参りました。今聞いてもその質の高さに驚きます。
というわけで、現在のディランには興味がない一人ですが、このCDは聞いてしまいます。
2003年5月
CDの写真
Dance Me to the End of Love

演奏クレズマー コンサヴァトリー バンド

ジャンル・・・クレズマー

ROUNDER 11661-3169-2
録音・・・・1999年
3月に訪れたボストンで買った、地元のクレズマーバンドのCD。伝統的に伝えられてきた音楽を集めたアルバムで、ユダヤの結婚式を中心に演奏されてきたというクレズマーのくつろいだ、明るい雰囲気が楽しめます。
リーダーのネツキーはジャズの教師だったのが、祖父と叔父がフィラデルフィアでクレツマーをやっていたのを知り、1980年から始めているそうです。バンドのページ
クレズマー音楽の収集、教育、普及活動を行う組織もつくっているようです。
2003年4月
CDの写真
ヒマラヤ ルーツ

演奏 バーラート・ネパーリ他

ジャンル・・・ネパール音楽

INTERRA IN 5731 2
録音・・・・1995年
ネパールののどかな音楽です。インドレストランからの借り物です。
インド音楽に似ていますが、トレッキング ソングや紡ぎ車の歌などがあり、つくりやリズムは単調で、変化は少ない感じです。その分のどかで、春の気分にぴったりです。
ヒマラヤの山々を目の前にしている気分で聞くといいよ、という娘があたっている感じです。
2003年2月
CDの写真
北の調べ

演奏 M.ムィニー F.ケネディ

ジャンル・・・ケルト音楽

キングインターナショナル CEFCD 102
録音・・・・1983年

このページはアイルランド、ケルト音楽が出発点になっているのですが、肝心のアイルランド音楽はあまり多く取り上げていません。
そこで、初心に戻って、アイルランド音楽です。

夫婦2人で、フルートとバイオリン、それに、独唱。このシンプルで、密度の濃い音楽がアルタンの20年前のデビュー盤です。『奇跡のバンドのはじまり」(茂木健)です。
マレードの声は若々しく清楚で、初めて聞いたときも、現在でも、惹かれます。
2003年1月
CDの写真
The Soul of Klezmar

演奏 クレズマティックスク他

ジャンル・・・クレズマー

NETWORK 30.853
録音・・・・1923年から1996年

10月から紹介してきたクレズマー音楽のコンピレーション盤。2枚組みで、20近いグループの70年に及ぶ演奏を32曲集めている。
ロシア、ポーランド、ドイツ、ハンガリーなどヨーロッパのユダヤ人たちの音楽がアメリカに移り、1970年代以降新しい形でニューヨークを中心に湧き上がってくる様子がわかるようになっている。 曲も変化と共通性があって楽しめる。
しかし、何より感心してしまうのは、こうした企画を行い、詳しい解説をつけるドイツの会社のCD作成に賭ける熱意。ロマやスーフィー音楽のシリーズも出している。
⇒2000〜2002年分
 *CDの番号は、輸入盤が多くなっています。(どうしても、安いので買ってしまいます)
  国内盤が出ているものでも、番号を調べていません。すみません。


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更新日2009/3/30