ホ−ム>>イチ押しの人・話題>>地域貨幣って!? 地域貨幣って!? 更新日 2003/2/9



テ−マ/サイト/

「イチ押しのsite&person」の第2弾を何にしようかと考え、案も準備してみたのですが,やはり、今一番注目したいテ−マを取り上げることにしました。 そのテ−マは、「地域貨幣」です。

国が発行するのではなく、地域で,住民が自主的に作り出す貨幣です。世界各国,そして日本でもさまざまな試みが行われ,マスコミでも取り上げられ注目されつつあります。
地域貨幣については「生命系の経済学」(P・イ−キンズ)(1987年発行)で始めて知りましたが 当時は「へえ-」というだけの感じでした。その後に体験した,ゼロ金利、アジア通貨危機,貸し渋りの中で,「これしかない」という思いが募ってきました。
とりあえず、思いつく点をあげて見ると
  1. ワ−ルドマネ−の前に個人ばかりか,国家さえ無力な現実を突きつけられているなかで、「自衛」が必要
  2. 収入を増やしたり、資産を効率的に運用する,従来の方法は何ら自衛にはならない
  3. 第三世界との公平な取引をめざすフェアトレ−ドや、投資先を選ぶ社会倫理投資は有効ではあるが次善の策である
  4. 国家の貨幣システムを廃棄するのではなく、それを補完する自分たちの貨幣は可能だし,労働,協同,地域といった価値をそこにこめることができる
  5. 地域貨幣のシステムの運用にはパソコンのネットワ−クが不可決で,地域貨幣こそがインタ−ネットの効用の最も重要なものとなるのではないか


このペ−ジでは以下のことを取り上げていきたい
  1. 各地で取り組まれている地域貨幣の現状に学ぶ
  2. 地域貨幣,エコマネ−の運動にかかわる


そこで、まず注目したいサイトを紹介します。
2000年の3月からスタ−トした「エコマネ−ネットワ−ク」です。 あたらしい,豊富な情報と手がかりとなるリンク集があります。

WebMagが「地域通過の可能性」を特集しています(「特集」バックナンバ−第38号)。
その最後にある、「地域通貨×参加」が大変詳しいリンクになっています。

豊富な情報、新しい取組みへの入り口となるサイトを四つ紹介します。

*廣田裕之さんの個人サイト ミゲルの雑学広場「老舗」のサイト。全国の取組み紹介と広い関心が特徴です。
*地域通貨を編み出した経済学者ゲゼルの研究会のサイトゲゼル研究会
*LETSの創始者リントンが日本ではじめようとしている取組みオープンマネー
*南の世界での取組みの紹介(英語)アジア・アフリカ・ラテンアメリカでの並行貨幣

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
2001年、地域通貨はますます話題に上るようになりました。
地域貨幣ブ‐ムのきっかけの一つとなったNHKの番組「エンデの遺言」の続編が10月に放送され、年末には、本編も含め3本が再放送されました。
続「エンデの遺言」は坂本龍一が案内役をつとめ、新しい取組みを内外から紹介し、とてもよいものでした。ネット上でも反響が大きいようで、このテレビ番組の役割は大したものだと感心します。
特に興味があったのが第2部「銀行の未来」です。アメリカ、ヨ−ロッパの「利子のつかない銀行」や「地域つくりを目指す銀行」が紹介され、登場した人たちの発言がとても重みがありました。日本の銀行はその社会的使命を果たしていない、文句を言っている場合ではもうない、ということを改めて感じました。

(「エンデの遺言」3本をまとめたビデオありますので、見逃した人は連絡ください)

地域貨幣についての
タイトル著者出版社内容おすすめ度
生命系の経済学 ポ−ル・イ−キンズ(編) 御茶ノ水書房 87/10 シュ−マッハ−の志を継ぐ国際会議TOESがエコロジ−にもとづいた社会の再構築を提案する意欲的な本。
この本の第B部、行動するニュ-エコノミックス、「貨幣問題」で、カナダの地域貨幣LETSが紹介されていた。
「銀行制度の分権的改革,貯蓄者主権,社会的投資、地域通貨は現在の事態では,ラヂカルな変革となることはあきらかである。」(p217)
*
エコバンク 金岡良太郎 北斗出版 96/9 タイトルの「エコバンク」、サブタイトル「貨幣自由化時代への誘い」からもわかるように,そのあまりもな先進性にドギモを抜かれた本。
第1章 地域経済信託制度(LETS)、第2章 貨幣発行権の自由化、第10章 増えないお金・究極の銀行と盛りだくさんです。
**
ボランタリ-経済の誕生 金子郁容・松岡正剛/下河辺淳 実業之日本社 98/1 「自発する経済文化の消息と動向」を求めたフィ-ルドワ-クをふまえ、「自発する経済の可能性」を論ずる内容豊な本。
「貨幣経済の奥にひそむもの」(p198)のなかで、併行貨幣、コミュニティマネ−が紹介されている。
**
可能なるコミュニズム 柄谷行人(編) 大田出版 2000/1 流通過程,消費、協同組合から資本に対抗しようという主張。
第3章 <地域貨幣>LETS 貨幣・信用を超えるメディア(西部 忠)はLETSを詳しく紹介した上で、一般通貨と地域通貨の共存の意義、グロ−バリゼ−ションに対抗する手段としての意義をまとめている。
**
エンデの遺言 河邑厚徳+グル-プ現代 NHK出版 2000/2 「モモ」の著者ミヒャエル エンデとのインタビュ−をまとめたNHKの番組「エンデの遺言--根源からお金を問う」(99/5)を発展させた本。地域通貨について,あたらしく、一番まとまった本。 ***
だれでもわかる地域通貨入門 あべよしひろ 泉留維 北斗出版 2000/5 題名のとおりのわかりやすい入門書です。
様々な地域通貨の紹介や、Q&Aがあるのですが、第六章の仮想インタビュ−が面白かったです。「市民レベルで起こせるやわらかな革命」をちょっと感じる事が出来ます。
あべさんはレインボ−リングという通貨をたちあげた方です。
**
エコマネ−の世界が始まる 加藤敏春 講談社 2000/11 通産省の官僚であり、エコマネ−の提唱者でもある加藤さんの読みやすくて、しかもたくさんの主張が詰まった本です。
エコマネ−については最初に説明があるだけで、生活の仕方、働き方、時間の過ごし方の転換を説いています。エコマネ−と「生活者みずからが自分のライフスタイルをデザインする」ことを結びつける「新しい価値観」を感じ取れます。
***
マネ−崩壊 B.リエタ− 日本経済評論社 2000/9 これも2000年に出た本。副題が「新しいコミュニティ通貨の誕生」。歯ごたえがありそうなので、まだ読んでません。とりあえず、紹介します。
筆者は通貨トレ−ダ−で、欧州統一通貨ユ−ロを作った人。この人のWebサイト トランスアクション ネットは非常に充実しています(英語ですが)。
パン屋のお金とカジノのお金はどう違う? 廣田裕之 オーエス出版社 2001/7 まだ大学院生ながら、地域通貨についての情報をネット上で提供してきた筆者が、エンデとお金についてまとめた本。
特徴はともかくわかりやすい事と、最後にアルゼンチンの地域通貨RGTの紹介があることそして、新しいホームページの案内が役に立つ。
**
エンデの警鐘 坂本龍一・河邑厚徳編 NHK出版 2002/4 「エンデの遺言」の2年後に坂本龍一が進行役になって放送した『続エンデの遺言」をまとめた本。
地域通貨の取り組みと『オルタナティブ』な銀行の最新の報告になっています。第1章の『未来を奪う経済学」がやや「重い」以外は読み易くなっています。
日本経済の混迷が深っていく中で、一つのテレビ番組から「新しい社会システムを提示」されるようになること自体が大きな事件だと思います。
坂本龍一の充実したサイトでは地域通貨[few]も立ち上げています。 →こちら
**
エコマネーはマネーを駆逐する 加藤敏春 勁草書房 2002/8 加藤さんはあまりに多くの本を出すので、ちょっと敬遠していたが、これは最新のスゴイ本です。加藤さんのエコマネーに対する思いと実践をまとめています。
2002年の正月「何かに取り憑かれるような気持ちで書いていました」(2003年年頭所感)というのが頷ける迫力を感じます。今の日本の資本主義社会にとって代わる社会の構想が出始めて来る予感がします。 →加藤さんの個人ページ
***


ホ−ム>>イチ押しの人・話題>>地域貨幣って!?

更新日 2003/2/9