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絵画・音楽・舞踊2

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[目次]
31.ワトソン氏の展覧会 アートが話せる英会話 (佐藤 実著)
32.人はなぜ傑作に夢中になるの (アメリア・アレナス著)
33.プラド美術館の三時間 (エウヘーニオ・ドールス著)
34.美の巨人たち (日本経済新聞社刊)

順に本名・著者・出版社・発行日・蔵書先 なお、敬称は略させていただきます
評価は無印から★★★まで4段階、★2つ以上が借り得本です。
31.ワトソン氏の展覧会 アートが話せる英会話 ★  佐藤 実著
ギャラリーステーション  1997年11月30日発行  大阪市立中央図書館

まえがきに、「本書の目的とするところは、アートのリラックスした雰囲気の中で
英会話に親しむというものです。」と書かれておりました。

[ストーリー紹介] 山本さん一家が家族旅行で出かけたニューヨークで、公子さ
んが画家、ジム・ワトソンさんの作品に出会います。その作品に魅せられた公子
さんは日本の自分の画廊で彼の個展を実現させるべく奔走し、遂にその夢を叶
えるという展開です。

高校3年ぐらいまでの英語を習得している読者であればどなたでも親しむことの
できる英会話テキストと書かれていたので、頑張って読み始めたのですが、とこ
ろがどっこい私には難しいのですね。ストーリーがけっこう面白いこともあって、途
中から日本語訳ばかり読んでしまいました。

でも、「主なトピックをアートにしぼったこうしたスタイルは、英会話テキストとしては
極めて珍しいタイプに属すると思います。」と書かれていた通り、興味ある分野の
英会話本は、楽しみながら勉強できるのではと強く感じさせてくれたのでした。

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32.人はなぜ傑作に夢中になるの ★★  アメリア・アレナス著  淡交社
1999年9月25日発行  大阪市立図書館共有

[目次] 一章 過去の曲解−アルタミラの洞窟絵画 /二章 生命の芳香−ネ
フェルトイティ /三章 破片−ミロのヴィーナス /四章 遠くて近きは・・・−レ
オナルド・ダ・ヴィンチ<モナリザ> /五章 とらえどころのない美−ボッティチェ
リ<ヴィーナスの誕生> /六章 傑作は作品にあらず、作者なり−ミケランジェ
ロの芸術 /七章 性、暴力、信仰−カラヴァッジョ<バッカス> /八章 魔法
の絵−ベラスケス<ラス・メニーナス> /九章 身体にシンボルが宿るとき−
ドラクロワ<民衆を導く自由の女神> /十章 嫌いな絵を好きになる訓練−マ
ネ<オランピア> /十一章 長く愛される印象主義−モネ<睡蓮> /十二章
アルルの聖人−ファン・ゴッホ<フィンセントの椅子> /十三章 魔よけになる
絵−ムンク<叫び> /十四章 近代の終点−ピカソ<ゲルニカ>。

沼辺信一氏の解説に、「これは比類のない面白さに満ちた本だ。一章のアルタミ
ラの洞窟絵画から最終章の<ゲルニカ>まで、一万五千年にわたる美術史上の
『傑作』十四点がじつにいきいきと鮮やかに、くっきりとした輪郭をもって浮かびあ
がってくる。手に取ったら最後、時の経つのも忘れて(なにしろ一万五千年分の
『時』が流れるのだ)読みふけってしまうこと請け合いである。」と書かれておりま
した。

私が大好きな<ラス・メニーナス>の下にもうひとつ別の絵が隠されていることが
判明したと書かれておりまして、すごく驚いてしまいました。また、ドラクロアの「
民衆を導く自由の女神」は、ニューヨーク市の偉大な象徴<世界を照らす自由の
女神>のモデルだったのですね! この他にもアッと驚くような面白いお話が満
載でありまして、もとニューヨーク近代美術館の名物講師ならではの記述が、とて
も素敵でした。読んでいて、実物を見たくなって困ってしまった本でした。
貴方も、美術界のお偉い先生方が書かれた解説本とは一味違った、この素敵な
本を手に取ってみませんか!?

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33.プラド美術館の三時間 ★★ エウヘーニオ・ドールス著 神吉敬三訳
美術出版社  1991年4月30日発行  大阪市立中央図書館

[目次] プラド美術館の三時間−プラドの道すがら /フランスとイタリアの古典
的な作家たち /エル・グレコとゴヤ /ベラスケス /プリミティブの画家たち 
/スルバラン、ムリーリョ、リベラ /ゲルマンの人、デューラー /ヴェネチア派
/ルーベンスとその弟子たち /終章 /展覧会を訪れる人々への忠告。

表紙に、「本書は、名著『バロック論』の邦訳によって日本に紹介された、二十世
紀スペインの偉大な知性、ドールスが、『わたしの美術館』と呼んでこよなく愛し
たプラドを借りて披瀝した絵画論であり、彼の著作の中で最も広く読まれている
ものである。プーサン、マンテーニャ、ラファエルロ、ベラスケス、エル・グレコ、ゴ
ヤといった収蔵作品を、クラシシスムとバロキスムを両端とする壮大な体系の中
に秩序づけていく論理の展開の明快さ。そして、その中に嵌め込まれた画家た
ちの章が放つ、美しいミニアチュールとしての輝き。これは、言葉の真の意味で
の、そしてきわめて有意義な『美の案内書』でもある。ドールスの絵画論の技術
篇ともいうべき『展覧会を訪れる人々への忠告』を併せて収録し、図版も豊富に
掲載した。」と書かれておりました。

古い本なのですが、何と、この本の原書は1923年に発行されているんですね、
びっくりしてしまいました。そして、この本の訳者は、故神吉敬三氏です。感銘を
受けた本、「巨匠たちのスペイン」を執筆されたスペイン美術史の第一人者だっ
た著者さんならではの翻訳でありまして、読んで良かったとつくづく感じました。
私にはけっこう難解な言葉が多々登場してきて、読み終えるのに二週間もかか
ってしまったのですが、それだけの価値のある良書だと思いました。また、白黒
ではありますが、79点の図版が掲載されていて、それを見ながら、解説を読む
楽しさを満喫できたのでした。

「本書は、著者の教育体験、現実に美術館に足を運び個々の作品を前にしての
教育体験を契機として生まれたもので、外国人観光客をも含むあらゆる階層の
人々を対象にすべく書かれている。」と書かれている通り、一般のガイドブックと
は全く違った、プラド美術館の素晴らしい「美の案内書」でした。でも、プラド美術
館に行く前に読んでおくべきだったのでした。

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34.美の巨人たち 天才、その華麗な懊悩 ★★★ 日本経済新聞社編
2000年4月21日発行  大阪府立中之島図書館

[目次] セザンヌ ※考える眼 小島英煕 /ルノワール ※幸福を描く職人 
浦田憲治 /ミケランジェロ ※神か人か 土谷英夫 /ボッティチェリ ※線の
詩人  名和 修 /ヒエロニムス・ボス ※イメージの錬金術 阿部 良 /
サルバドール・ダリ ※神話を駆け抜けた奇才 原田勝広 /シャガール ※20
世紀の漂流者 浦田憲治 /マレーヴィチ ※黒い正方形の神話 原田勝広/
パウル・クレー ※瞑想する絵画 河野 孝 /徽宗皇帝 ※風流天子の素顔
竹田博志 /伊藤若冲 ※孤独な奇想 宝玉正彦。

まえがきに、「日本経済新聞の日曜版に連載中の『美の巨人たち』は、世界の
名画・名品誕生のいきさつを、芸術家の生涯に光を当てながら、浮き彫りにしよ
うとした企画だ。連載を始めたのは九七年四月。これまでに取り上げた作家は
五十人を越す。事実の発掘を通じて創造の核心に迫るというのが取材に臨む態
度で、担当の記者とカメラマンとはそれぞれのテーマに沿って制作の現場を訪
ね、関係者へのインタビューを重ねてきた。美術史の中のはるかな高みにいる
巨匠たちが、あたかも隣人のように身近に感じられたとしたら、企画の狙いは少
しは当たったと言えるかもしれない。しばしの時間、隣人との会話を楽しんでい
ただければ幸いだ。」と書かれておりました。

「『おそらく私は早すぎたのだ。私は私の世代というより、むしろあなたの世代の
画家なのだ』と若者たちに語らざるを得なかった絵画史上の革命家」といわれる
であるセザンヌ、世界中で一番愛されている画家であるルノワール、「未完にし
て傑作」神のごときミケランジェロ、花の都フィレンチェの申し子である「絶対美
感」のボッティチェリ、怖くて摩訶不思議な絵「快楽の園」を五百年前に描いたヒ
エロニムス・ボス、私の大好きなスペインが生んだ「希代の芸術的挑発者」と言
われている奇才・サルバドール・ダリ、二十世紀の偉大な幻想画家マルク・シャ
ガール、「ペレストロイカによって、歴史の闇の深淵から蘇ったロシア・アヴァン
ギャルドの巨匠・「白地の上の黒い正方形」のカジミール・マレーヴィチ、「幾人
もの詩人や作家、音楽家を魅惑したやまなかった」パウル・クレー、「天賦の芸
術的才能に恵まれた史上まれな美の帝王だった中国の皇帝・徽宗、日本が誇
る奇才・鶏の画家ともデジタル思考の絵師とも言われる伊藤若冲たちを、詳しく
紹介・解説してくれている良書です。

なかでも、ルノアールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」、ミケランジェロの「ロン
ダニーニのピエタ」、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」、シャガールの「夢の
花束」、徽宗皇帝の「猫図」、伊藤若冲の「南天雄鶏図」は最高なのでした。

綺麗な図版や写真も満載でありまして、読んで眺めて、感動のあまり絶句して
しまいました。東京テレビで放映中の「美の巨人たち」や「美の巨人たち」のHP
をご覧になりながら、この本を読まれたら最高のひとときを過ごせるのではと強く
感じた素晴らしい本でした。

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